『沈黙のフライバイ』野尻抱介

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

沈黙のフライバイ (ハヤカワ文庫JA)

何の因果か、星雲賞受賞前日に読みまして。友人が読もうか迷ってたから先に読んだれと思って手に取ったら、次の日の星雲賞ニュース見て驚きました。

表題作の『沈黙のフライバイ』読んだ時点でもう元は取ったなと思ってしまうくらい良かったんですが、最後の『大風呂敷と蜘蛛の糸』も凄く良かった。この中だとこの二編ですかね。『沈黙のフライバイ』の中の細かい設定は理解が難しくてちょっと挫折しかけたんですが、他の短編はそうでもなく。文章は読みやすいし。パッと見そうでもないけど微妙にハードSFの空気が混じってるかなぁという印象。

なかなか良かったから他の作品もと思ってちょっと調べたら星雲賞取ったはずの『ふわふわの泉』ってのは絶版?そんな古くもないし賞まで貰ってるのに…。まぁ、賞と言っても星雲賞、みたいな扱いなんだろうか。